焼付塗装とは、高温で加熱して表面を硬化させることで、素材の性能を高める方法です。塗料の種類によって性能や価格などが異なります。焼付塗装の特徴やメリット・デメリットを紹介するので、参考にしてください。
焼付塗装とは、専用の塗料に熱を加えて乾燥させて、表面を硬化して塗膜を形成する塗装方法です。焼付塗装によって、素材の硬度や防錆性を高められます。さらに鉄やアルミ、ステンレスなどの金属の表面を保護したり、見た目や質感を整えたりすることも可能です。
塗料によって耐熱性や耐久性などが異なります。塗膜面は傷つきやすいため、強くこすることは避け、柔らかい布で優しく手入れするのが望ましいでしょう。
焼付塗装により、塗装した素材の硬度や耐久性が高くなります。塗膜の乾燥や硬化が短時間ででき、粗熱を取ればすぐに使用可能なので、納期が短くても対応しやすいのが魅力です。
さらに、性能を高められるのに加えて、外観や耐久性なども調整できます。塗料によって値段や性能が異なるので、使用する素材や場所に合わせて選ぶとよいでしょう。
焼付塗装は100~200度の高温で加熱するため、ナイロンや塩化ビニルなどの熱に弱い素材には使用できません。焼付塗料が使用できない素材には、ウレタン塗料が多く使われています。焼付塗装には、専用の塗料や熱風乾燥炉が必要です。
そのため、大型の熱風式乾燥炉を設置できる専用の設備がないと対応が難しいでしょう。
このサイトでは、塗装方法の特徴やメリットに加え、製品に適した塗装を手掛けるおすすめの塗装会社を3社厳選してご紹介しています。耐久性や美観を求める方はぜひ参考にしてください。
高温で加熱するため、熱に強い素材を使用します。
焼付塗装の中でも一般的に使用されているのがメラミン焼付塗装です。耐候性や耐久性、耐水性などが標準的で、比較的安価な塗料になっています。紫外線に弱いため、ロッカーや棚などの屋内用の部品に多く使用されているのが特徴です。
アクリル焼付塗装は、メラミン焼付塗装に比べて強度が高く、耐久性に優れています。色や艶加減の調整が可能で、主に電気機器や車などの屋外部品に使用されている点が特徴です。その優れた性能により、メラミン焼付塗装よりもコストが高くなっています。
一液ウレタン樹脂焼付塗装は、耐候性や耐摩擦性に優れている点が特徴で、主に外壁や金属製品に使用されています。ウレタン特有の美しい艶を出しやすい点も魅力の一つです。高性能な塗料であるため、その分コストがやや高くなっています。
フッ素焼付塗装は、耐候性に優れているため、紫外線に強くて汚れを弾きやすいのが特徴です。艶加減に制限はありますが、外壁や道路の資材など幅広く使用されています。高性能な塗料であるため、その分コストが高くなっています。
焼付塗装によって、塗装した素材の硬度や耐久性が高まり、外観を美しくできます。高温で加熱するため、使用できない素材もあるので注意しましょう。ご相談内容によっては塗装方法が変わるため、まずは製品についてお気軽にご相談ください。
製品に関する専門知識や技術が不足すると、色ムラや塗装剥がれが発生し、品質低下やコスト増、納期遅れを招きます。
そういった事態を避けるために、製品に適した塗装技術と設備を持つ会社選びが重要です。
繊細なデザインと塗料の密着性が難しいチタン素材が特徴の鯖江眼鏡※1において実績がある。そこで培われた技術で複雑な形状の小物でも360度ムラ・異物混入なく仕上げる。
他社ではなかなか対応が難しい最大10mの塗装にも対応※2できる設備を備えているため、建材や施設のエントランス、大型家具などにも多彩なカラーや模様塗装が可能。
高膜厚粉体塗料を使用した塗装設備を保有しており、1回の塗装で一般的な塗装のおよそ4~5倍の厚さを形成できるため、キズや摩耗に負けない耐久性の高い塗装が得意。
※1鯖江眼鏡:眼鏡の一大生産地として知られる福井県・鯖江市でつくられる眼鏡。フレームの国内シェア95%以上を誇る
※2「焼付塗装 メーカー」「金属塗装 メーカー」と検索(chrome)し表示される18社すべてのうち唯一10mの製品に対応できる企業(2024年9月25日時点。編集チーム調べ)