電着塗装は、電気を使って塗料を均一に塗装する方法です。電気の活用により効率よく塗装できるため、大量生産にも適しています。電着塗装の特徴やメリット・デメリットを紹介するので、参考にしてください。
電着塗装とは、電力により塗料を均一に密着させる塗装方法です。塗料が剥がれにくく防錆性に優れているため、主に車の下塗りなどに使用されています。電気の利用により効率よく塗装できるため、全自動化が可能です。
そのため、大量生産にも対応できるでしょう。電気を流して塗装する関係で、プラスチックや木材のような電気を流せない素材には使用できません。
電着塗装は電力を活用するため、膜厚が均一に仕上がります。さらに、膜厚の調整がしやすく、塗料ロスを抑えるので、効率的な塗装が可能です。
また、水溶性塗料の使用により火災のリスクがほとんどなく、大気汚染も少ないため、環境にやさしいでしょう。特殊な技術は不要なので、自動化することで大量生産にも適しています。
電着塗装は素材に導電性が求められるため、使用できる素材が限られています。また、塗料の成分が沈降しないように管理する必要があり、品質を保つためには不純物の除去も欠かせません。さらに、大型の設備が必要なので設備コストが高くなります。
色の変更が難しく、工程が複雑で段取りが多いため、少量の塗装には適さないでしょう。
このサイトでは、塗装方法の特徴やメリットに加え、製品に適した塗装を手掛けるおすすめの塗装会社を3社厳選してご紹介しています。耐久性や美観を求める方はぜひ参考にしてください。
電気を使うため、塗装可能な素材は導電性のあるものに限られます。
アニオン電着塗装は、素材を陽極、電極を陰極として通電し、塗膜を密着させる方法です。カチオン電着塗装に比べて色の選択肢が少なく、品質や耐久性はやや劣ります。しかし、その分コストが安く、効率的に塗装できるのが特徴です。
カチオン電着塗装は、アニオン電着塗装とは逆で、電極を陽極、素材を陰極として通電し、塗膜を密着させる方法です。アニオン電着塗装よりも、密着性や防食性に優れています。
さらに、色の選択肢が豊富で、環境にやさしい高品質な塗膜ができる点が特徴です。高性能であるため、コストはやや高くなっています。
電着塗装なら、特殊な技術がなくても効率よく塗装できるでしょう。しかし、電気を使うため、塗装する素材は導電性のあるものに限られるので注意しましょう。ご相談内容によっては塗装方法が変わるため、まずは製品についてお気軽にご相談ください。
製品に関する専門知識や技術が不足すると、色ムラや塗装剥がれが発生し、品質低下やコスト増、納期遅れを招きます。
そういった事態を避けるために、製品に適した塗装技術と設備を持つ会社選びが重要です。
繊細なデザインと塗料の密着性が難しいチタン素材が特徴の鯖江眼鏡※1において実績がある。そこで培われた技術で複雑な形状の小物でも360度ムラ・異物混入なく仕上げる。
他社ではなかなか対応が難しい最大10mの塗装にも対応※2できる設備を備えているため、建材や施設のエントランス、大型家具などにも多彩なカラーや模様塗装が可能。
高膜厚粉体塗料を使用した塗装設備を保有しており、1回の塗装で一般的な塗装のおよそ4~5倍の厚さを形成できるため、キズや摩耗に負けない耐久性の高い塗装が得意。
※1鯖江眼鏡:眼鏡の一大生産地として知られる福井県・鯖江市でつくられる眼鏡。フレームの国内シェア95%以上を誇る
※2「焼付塗装 メーカー」「金属塗装 メーカー」と検索(chrome)し表示される18社すべてのうち唯一10mの製品に対応できる企業(2024年9月25日時点。編集チーム調べ)