粉体塗装は主成分である顔料・樹脂・添加物を粉末状にした塗料を使う塗装方法です。厚みのある塗膜が得られるため、耐久性や防錆性などに優れています。粉体塗装の特徴やメリット・デメリットを紹介するので参考にしてください。
粉体塗装とは、粉末状の塗料を付着させ、焼き付け・乾燥・硬化して塗膜を形成する方法です。粉末状の塗料を使用するため、パウダーコーティングとも呼ばれています。
塗料には主成分である顔料・樹脂・添加物を溶かすための有機溶剤や水が含まれているのが一般的です。しかし、粉体塗装は主成分を粉末状にしたものであり、有機溶剤や水が含まれていない点も特徴です。
粉体塗装は、厚みのある塗膜が得られるため、耐久性や防錆性などに優れています。錆に強く剥がれにくいため、屋外で使用する素材などに幅広く使用されているのが特徴です。
また、少ない塗料で効率よく塗装でき、流動浸漬槽塗装であれば塗料の再利用が可能となっています。コストパフォーマンスが高く、経済的な点も魅力の一つでしょう。
粉体塗装は、厚みのある塗膜を作るには得意ですが、薄く塗装するのには向いていません。塗膜が厚いため保護性能に優れている反面、色の選択肢が少ない点や、塗り直しに手間がかかるといったデメリットもあります。
また、粉体塗装には大型の熱風式乾燥炉やスプレーガン、流動浸漬槽などの設備が必要です。そのため、現場施工にはあまり適していません。
このサイトでは、塗装方法の特徴やメリットに加え、製品に適した塗装を手掛けるおすすめの塗装会社を3社厳選してご紹介しています。耐久性や美観を求める方はぜひ参考にしてください。
熱硬化性粉体塗料で塗装可能な素材は以下の通りです。
熱可塑性紛体塗料で塗装可能な素材は以下の通りです。
静電粉体塗装は、塗装する素材に陽極、粉体塗料に陰極を帯電させ、専用のスプレーガンを使って付着させる方法です。静電気を活用するため、均一な塗膜が形成できます。
また、フッ素樹脂やポリエステルなどを含んだ熱硬化性粉体塗料が使用されているため、一度硬化すると再加熱しても軟化しません。
流動浸漬槽塗装は、加熱した素材を紛体塗料の入った流動浸漬槽に浸けて、熱で塗料を付着させる方法です。塗料には、塩化ビニルやポリエチレンを含む熱可塑性粉体が使われるため、再加熱すると軟化・溶解します。
また、静電粉体塗装では対応できない電気を通さない素材にも使用できるのが特徴です。
粉体塗装は、厚い塗膜を得られるため保護性能に優れている点が魅力です。しかし、色の選択肢が少なかったり、塗り直しに手間がかかるというデメリットもあります。ご相談内容によっては塗装方法が変わるため、まずは製品についてお気軽にご相談ください。
製品に関する専門知識や技術が不足すると、色ムラや塗装剥がれが発生し、品質低下やコスト増、納期遅れを招きます。
そういった事態を避けるために、製品に適した塗装技術と設備を持つ会社選びが重要です。
繊細なデザインと塗料の密着性が難しいチタン素材が特徴の鯖江眼鏡※1において実績がある。そこで培われた技術で複雑な形状の小物でも360度ムラ・異物混入なく仕上げる。
他社ではなかなか対応が難しい最大10mの塗装にも対応※2できる設備を備えているため、建材や施設のエントランス、大型家具などにも多彩なカラーや模様塗装が可能。
高膜厚粉体塗料を使用した塗装設備を保有しており、1回の塗装で一般的な塗装のおよそ4~5倍の厚さを形成できるため、キズや摩耗に負けない耐久性の高い塗装が得意。
※1鯖江眼鏡:眼鏡の一大生産地として知られる福井県・鯖江市でつくられる眼鏡。フレームの国内シェア95%以上を誇る
※2「焼付塗装 メーカー」「金属塗装 メーカー」と検索(chrome)し表示される18社すべてのうち唯一10mの製品に対応できる企業(2024年9月25日時点。編集チーム調べ)