ここでは、ステンレスの特性と工業塗装についてまとめました。ステンレスに塗装を施すと、防錆性や耐久性がさらに強化されます。美しい仕上がりになる点も特徴と言えるでしょう。事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
電着塗装は、塗料を溶かした液体に金属を浸し、電気を流して塗料を付着させる塗装方法です。
複雑な形状の物体でも比較的均一に表面処理を施すことができ、密着性の高い塗膜を形成することが可能。塗装することで、さらなる防錆性や強度の向上が期待できます。
ステンレスの電着塗装の事例は見つかりませんでした。
焼付塗装は、塗料で物体を塗装した後、100~200℃の熱を加えて硬化させる塗装方法です。
焼付によって塗膜が硬くなるので、ステンレスの耐食性や防錆性などをさらに強化できます。粗熱が取れ、常温に戻ればすぐに使用できる点も特徴です。
ステンレス素材にありがちな色ズレを解消し、塗装ならではの質感と明るいカラーリングを実現した事例です。ステンレス独特の発色を活かしながら、シックで落ち着きのある色合いが特徴です。
参照元:ワカヤマのオウンドメディア「イロトカ」(https://irotoca.com/works/株式会社cuet/)
ステンレスの丸パイプへのカラークリアー塗装です。アクリル樹脂の焼付塗装で色付けしています。ステンレスはほかの金属素材よりも塗装密着が少し低い金属素材ですが、カラークリアーに合った塗料を選び、適切な塗料を提案しています。
樹脂塗装は、焼付塗装ができない製品にエポキシやアクリルといった樹脂系の塗料を塗装し、乾燥・硬化させる塗装方法です。
室温の自然乾燥によって硬化するため、熱で変形・変色しやすい材料にも塗装ができる点がメリット。耐久性の向上や美しい仕上がりが期待できます。おもに、家電製品や自動車機器、医療機器などに使われています。
ステンレスの樹脂塗装の事例は見つかりませんでした。
このサイトでは、製品の特性や用途に応じた塗装を提供する工業塗装会社を3社厳選してご紹介しています。各社、対応可能な素材も分かりやすくまとめているので、希望の塗装を実現するための参考にしてください。
ステンレスは、クロムが10.5%以上、炭素が1.2%以下の合金鋼です。
ステンレスといえば軽量で非常にさびにくいというイメージが一般的ですが、耐熱性や保温性に優れているという特性もあります。加工性も高いため、家庭用品はもちろん、家電や建築、輸送機器などさまざまな分野において重宝されていると言えるでしょう。
ステンレスの種類によっては、熱処理を施すことでさらに強度を上げられるものもあります。
製品に関する専門知識や技術が不足すると、色ムラや塗装剥がれが発生し、品質低下やコスト増、納期遅れを招きます。
そういった事態を避けるために、製品に適した塗装技術と設備を持つ会社選びが重要です。
繊細なデザインと塗料の密着性が難しいチタン素材が特徴の鯖江眼鏡※1において実績がある。そこで培われた技術で複雑な形状の小物でも360度ムラ・異物混入なく仕上げる。
他社ではなかなか対応が難しい最大10mの塗装にも対応※2できる設備を備えているため、建材や施設のエントランス、大型家具などにも多彩なカラーや模様塗装が可能。
高膜厚粉体塗料を使用した塗装設備を保有しており、1回の塗装で一般的な塗装のおよそ4~5倍の厚さを形成できるため、キズや摩耗に負けない耐久性の高い塗装が得意。
※1鯖江眼鏡:眼鏡の一大生産地として知られる福井県・鯖江市でつくられる眼鏡。フレームの国内シェア95%以上を誇る
※2「焼付塗装 メーカー」「金属塗装 メーカー」と検索(chrome)し表示される18社すべてのうち唯一10mの製品に対応できる企業(2024年9月25日時点。編集チーム調べ)