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工業塗装の品質試験一覧

工業塗装の性能は、見た目の美しさだけでは測れません。製品が使用環境の中でどれだけ長く性能を維持できるかを判断するためには、塗膜が持つ本来の強さや耐久性を、客観的な試験によって確かめることが欠かせません。

しかし、「どの試験で何が分かるのか」「自社製品に必要な評価はどれか」を理解するのは簡単ではありません。このカテゴリでは、工業塗装の品質を構成する主要な試験を体系的に整理し、それぞれの意味・特徴・活用シーンをわかりやすく紹介します。

製品開発・品質保証・塗装仕様の見直しなど、あらゆる場面で役立つ“判断の基準”としてご活用ください。

碁盤目試験(クロスカット試験)

塗膜の密着性を調べる最も代表的な試験です。塗膜に格子状の切れ込みを入れてテープを貼り、剥がれ具合から密着性の強さを評価します。前処理の違い、塗料の種類、焼付条件などの微妙な差が結果に表れやすく、塗装工程の安定性を確認するための基礎的な指標として幅広い業種で利用されています。また、量産時の品質チェックとしても使いやすく、塗膜不良の早期発見に非常に有効です。

耐光性試験

紫外線による色あせ・光沢低下・チョーキング(白亜化)の進行を確認する試験です。キセノンアークランプやQUVなどの人工光源を使い、屋外環境を短時間で再現する促進耐候試験として広く採用されています。外装部品・看板・建材など、太陽光の影響を強く受ける製品では重要な評価項目で、塗料選定の判断材料として欠かせません。耐候性の差は製品寿命に直結するため、製品価値の向上にも大きく関わります。

人工汗試験

手汗や皮脂が塗膜に与える影響を確認する試験で、変色・腐食・光沢低下・密着性の低下などの劣化現象を評価します。家電、スマートフォンアクセサリー、ウェアラブルデバイスなど、皮膚との接触頻度が高い製品では欠かせない試験です。汗には塩分やアミノ酸が含まれており、塗膜にとっては意外と過酷な環境になるため、実際の使用状況に近い評価が可能です。製品の外観維持や長期使用の安定性を確認する重要な指標となります。

CASS試験

銅イオンと酢酸を加えた溶液を噴霧し、通常の塩水噴霧試験(SST)よりもはるかに過酷な条件で耐食性を評価する試験です。アルマイト処理品、クロム系メッキ、厚膜防食処理など、腐食対策が重要な部品で多く採用されています。短時間で劣化が現れやすいため、耐食性の差を比較しやすく、製品寿命の予測や塗装仕様の選定に役立ちます。腐食の進み方を把握することで、工程改善にもつながる重要な試験です。

膜厚測定

塗膜が仕様どおりの適正な厚みになっているかを確認する、工業塗装の基本的な品質管理です。塗膜が薄すぎると耐久性が不足し、厚すぎると割れや剥離の原因になります。蛍光X線膜厚測定器、電磁膜厚計、渦電流膜厚計など、測定対象や下地金属に応じて最適な測定方法を使い分けます。膜厚は外観・性能・コストすべてに影響する重要項目で、量産ラインの管理でも欠かせません。

沸騰水試験

沸騰した水に試験片を浸漬し、変色・しみ・膨れ・剥離・腐食などの熱水劣化を確認する試験です。蒸気・高温多湿・急温変化など、製品が受ける可能性のある厳しい環境を短時間で再現できます。屋外機器や住宅設備、蒸気の影響を受けやすい金属製品などで活用され、塗膜の安定性や密着性の検証に非常に役立ちます。耐久性を左右する重要な指標の1つです。

鉛筆硬度試験

硬さの異なる鉛筆で塗膜を引っかき、表面の傷付きにくさ(表面硬度)を評価する試験です。外観品質が重要な製品では必須の評価項目で、焼付塗装、電着塗装、ウレタン樹脂塗装など、塗料の種類ごとに目標とする硬度が設定されています。硬ければ良いわけではなく、柔軟性とのバランスが重要で、塗膜設計の妥当性を判断する材料としても用いられます。

耐酸性試験

酸性溶液に浸漬し、塗膜の変色・腐食・剥離などの劣化を評価する試験です。化学工場設備、電池関連部品、屋外構造物など、酸性環境にさらされる可能性のある製品では特に重要です。酸による劣化は短時間で進行する場合があり、防食性能の見極めに欠かせない試験です。塗膜の化学的耐久性を把握する上で非常に有効な指標となります。

水素吸蔵量測定

メッキ工程中に金属内部へ侵入した水素量を測定し、水素脆性のリスクを管理するための試験です。特に形状記憶合金など水素を吸収しやすい素材では必須の評価で、工程条件の良否を判断する重要な情報になります。昇温離脱法や高温溶解法によって微量水素を定量し、メッキ仕様や前処理工程の最適化に活かすことができます。製品の安全性向上にも直結する高度な試験です。

【製品別】
工業塗装会社おすすめ3選

製品に関する専門知識や技術が不足すると、色ムラや塗装剥がれが発生し、品質低下やコスト増、納期遅れを招きます。
そういった事態を避けるために、製品に適した塗装技術と設備を持つ会社選びが重要です。

細部の仕上がりが
製品価値を左右する
小物系の塗装なら
ワカヤマ
ワカヤマ公式
画像引用元:ワカヤマ公式(https://www.wakayamapp.jp/result/entry-1492.html)

繊細なデザインと塗料の密着性が難しいチタン素材が特徴の鯖江さばえ眼鏡※1において実績がある。そこで培われた技術で複雑な形状の小物でも360度ムラ・異物混入なく仕上げる。

こんな塗装におすすめ
  • 日用品
  • アクセサリー
サイズが原因で塗装が
難しくなる場合がある
大型系の塗装なら
小林焼付塗装
小林焼付塗装公式
画像引用元:小林焼付塗装公式(https://paint-kyt.co.jp/painting/79/)

他社ではなかなか対応が難しい最大10mの塗装にも対応※2できる設備を備えているため、建材や施設のエントランス、大型家具などにも多彩なカラーや模様塗装が可能。

こんな塗装におすすめ
  • 建材
  • インテリア
過酷な環境への耐久性が
製品寿命に関わる
部品系の塗装なら
丸成金属塗装
丸成金属塗装公式
画像引用元:丸成金属塗装公式(https://marusei-tosou.com/125/)

高膜厚粉体塗料を使用した塗装設備を保有しており、1回の塗装で一般的な塗装のおよそ4~5倍の厚さを形成できるため、キズや摩耗に負けない耐久性の高い塗装が得意。

こんな塗装におすすめ
  • 自動車部品
  • 電子機器

※1鯖江さばえ眼鏡:眼鏡の一大生産地として知られる福井県・鯖江市でつくられる眼鏡。フレームの国内シェア95%以上を誇る

※2「焼付塗装 メーカー」「金属塗装 メーカー」と検索(chrome)し表示される18社すべてのうち唯一10mの製品に対応できる企業(2024年9月25日時点。編集チーム調べ)

   
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